女性漫画と聞いて何を想像するだろうか?


不倫、嫁姑戦争、サバサバ女


広告漫画で見る女性漫画は大概このようなセンセーショナルで胸糞悪いものばかりだがこのような一部の作品を見て女性漫画がみんなこのようなものだと思うのはダイの大冒険のネット広告を見てダイの大冒険を読まないぐらい早計である。


※ダイの大冒険 クソ広告

で検索されたし

悲劇と呼ぶほどではないが何かしら問題を抱えていて、かと言ってすぐ解決する能力も気力もなく、年取って現実が見えてきて希望もそんなになく、家族も友達も自分もみんなろくでもないとこがあって、世の中もかなりめちゃくちゃ。もちろん救い出してくれる王子様も現れないけどそれでもそれら全てにそこそこに折り合いをつけて付き合っていく過程を描くのが女性漫画の魅力だと思う。


少女漫画や少年漫画の若さ熱さ青さを微笑ましいとは思っても自分ごととは思えなくなった全ての大人にそっと寄り添うのが女性漫画なのだ。


本記事ではそんな女性漫画の魅力が詰まった傑作スターターキットを紹介する。ちなみにほとんどがピッコマで前半部分が読めるのでそこで試してから要課金の最新刊に購入するのが良いだろう。


スターターキット1


心のイタリアごはん


イタリアレストランのシェフの夫に蒸発された主人公。泣いて悩んで病んだところで生きていくにはお金がいるので生パスタ教室を開講!病んだ時に身につけた心理カウンセリングつき。

といった感じでゲストキャラの鬱病や過食症、パニック症といった悩みに寄り添っていく。この話のキモは主人公が寄り添って話を聞くだけで根本解決には至ってないところなのである。それでも美味しいパスタを食べて話を聞いてもらって自分の気持ちを確認しただけでも少し楽になるのだ。

ちなみに最終巻以外はピッコマで待てば無料で読める。なおグルメ漫画の味はピンキリだがこの漫画は身近な材料で作れる上に簡単で美味い


スターターキット2


じゃのめのめ



ごくせん、高台家の人々などでご存じのヒットメーカー森本硝子の最新作。

妖怪をにらみ倒して退治する「夜刀の目」を持つ瞳子は祖母が営む骨董店「じゃのめ屋」を手伝う傍ら「妖怪にらみ業」を請け負う瞳子。恐ろしくも可愛い妖怪とじわじわくるギャグ。妙に色っぽい美男という森本ワールド全開の最新作。アシガール[番外編]も収録。


スターターキット3

作りたい女と食べたい女



妙齢の派遣社員女性。ボンッキュッボンじゃない大柄の太めの女性。未だ女性差別の根強い現代社会に対する女性による痛烈な批判。

ゆるふわできらきらな主に女子高生による百合作品とはまるで違う女性の為の百合作品がこの「作りたい女と食べたい女」である。この作品は他にも少食で食べることそのものが苦痛なキャラや生理や兄弟との扱い差に苦しむ描写などグルメ漫画としても百合まんがもしても異質な存在である。この異質さ故に批判も少なくないが未読のまま擦る前に本編を読んでなぜ批判したくなったのかを一度考えてからもう一度読み返すとまた違う味わいがあるかも知れない。


スターターキット4


女の園の星


とある女子校2年4組担任・星先生。彼と生徒との禁断の恋も青春の熱血ドラマもないけど楽しくて愛おしい。スポ根青春学園ものだと熱すぎていじめ学園ものだと冷たすぎる人にこの平熱の学園漫画をおすすめしたい。


以上の4点が女性漫画スターターキットである。この4つのうちどれか一つでも気に入ったら後ほど@noname04064448 noteでさらにディープな女性漫画を紹介するのでそれもぜひ読んでみることをおすすめする。


レッツエンジョイ女性漫画ライフ!